目を開くと自室だった。どうやって食堂から戻ったか思い出せない。大方マスターがはこんでくれたのだろうが、そうであればマスターに礼を言わなければ。急に起き上がると脳が揺れたような痛みを感じた。サーヴァントでもこのような羽目に合うとは。酒というものはつくづく難儀なものである。ふらふらと寝台から立ち上がりながら自身の調子を確認する。頭に残る重い痛み以外には特に問題はなさそうだ。時計を見れば9時半過ぎ。いつもより遅い起床だが、朝食には間に合うだろう。以蔵は自室から出て、食堂へと向かった。
ブーディカが食堂に訪れた以蔵を見かけて、寝落ちる前の以蔵の状況を朝食を準備しながら教えてくれた。以蔵を部屋に運んだのはマスターとマスターが呼んだデオンだから、出会った際に礼を言っておいてね、と言われた。雑談が終わった後に渡された盆上の皿の数がいつもより多いことに気づく。
「おい、いつもより皿が多うないか」
「それはね、マスターからのお詫びだって。受け取り拒否してもいいけど、ここはありがたく貰っちゃってね」
「酔い潰れることらぁて昨日が初めてでもないき、気にすることでもないがじゃ。 この菓子はきちんとわしの魔力に替えちょくき、安心せえ」
皿に乗っていたのはザラメが入ったカステラであった。
【龍以】このカルデアに坂本龍馬はいない
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